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Date: Mon, 14 Mar 2011 23:46:40 +1100
From: Kei KANO <kkano@icems.kyoto-u.ac.jp>
Subject: [scsj:00010] Re: 東北関東大地震と科学コミュニケーション
To: member@scicomsociety.jp
Message-Id: <4D7E0E30.1080601@icems.kyoto-u.ac.jp>
In-Reply-To: <AANLkTim8-NXnC6bf9BKxVnG6Bsfbs1ema3NBfJJHD-Te@mail.gmail.com>
References: <AANLkTim8-NXnC6bf9BKxVnG6Bsfbs1ema3NBfJJHD-Te@mail.gmail.com>
X-Mail-Count: 00010

横山先生、みなさま

2月,3月オーストラリア国立大学・科学意識向上センターに滞在中の加納圭@京
大です。

こちらでも地震直後からニュースで大々的に取り上げられています。地震当日は
ブリスベンに滞在しており、洪水の爪痕が残る町中でたくさんの人々から暖かい
声をかけていただきました。クイーンズランド州のレスキューチームが日本に行
くのを誇りに思ってくださっていました。

非常に個人的な感想となりますが、こちらで見ているTVニュースを通して感じた
ことが1つあります。

こちらのTVニュースでは連日「専門家(主に大学教授)」が出てきて、建物の耐
震構造についての解説、原発で今何が起こっているかの解説・今後の見通しなど
について生放送のインタビューに答えたりしていることが目につきました。日本
のニュースについてはこちらのTVニュース(主にABCテレビのニュース)を通じて
しか見ていないのですが、それを見ている限りでは枝野官房長官を通して情報が
出てきているように感じています。「専門家」を通した情報が常に正しいという
訳ではないとは思っていますが、こちらのTVニュースを見ていて情報源の多様性
はあった方がいいと感じました。

もちろんwebでは多様性が確保されているとは思うのですが、必ずしも全ての人
が情報に能動的にアクセスする訳ではないので、TVニュースや新聞は強力なメ
ディアであると感じます。こちらの報道も基本的に日本のTV映像に基づいてなさ
れているので、特に日本のTV報道は重要な要素だと思います。

あくまでこちらのTVニュースを通して見た日本のニュースについての感想ですの
で、日本での現状と離れていたらすいません。

皆さんのご無事をお祈り申し上げます。

-- 
加納圭
京都大学物質−細胞統合システム拠点(iCeMS=アイセムス)
特定拠点助教・博士(生命科学)
〒606-8501京都市左京区吉田牛ノ宮町
Tel: 075-753-9784
Fax: 075-753-9785
Email: kkano@icems.kyoto-u.ac.jp








(2011/03/14 11:18), YOKOYAMA M Hiromi wrote:
> 科学コミュニケーション研究会の皆さま,
> 
> 東大の横山です.
> 今回の大地震で被災された皆さまに心よりお見舞い申し上げます.
> ニュースを見て心が痛みます.一日も早いご回復と復旧が進むことを
> 心からお祈り申し上げております.
> 計画停電等で日常生活もままならない方々も多くいらっしゃると思います.
> まだ余震や大きな地震もあるようですので,皆さまも十分にお気をつけて
> お過ごしください.
> 
> 研究会メンバーで,東大地震研の大木さん(助教)は大変にお疲れだと思いますが,
> 一同,応援しておりますのでお身体に無理のないようにがんばってください.
> また,同じく研究会メンバーで,サイエンス・メディア・センターを運営されている
> 早稲田の田中さん(准教授)の素晴らしい働きにも学ぶことが多くあるとおもっ 
> ております.
> 
> 研究会メンバーの皆さまにお願いです.
> この3日間で科学コミュニケーションの様々な実践が行われ,また,まだ
> 行われていないけれども必要な活動も多くあると思われます.普段,科学に触れ 
> ている
> 我々として,建設的な活動はどのようなことか,今,我々がすべきことは何か,
> 当MLで広くご議論いただけますでしょうか.
> 
> 私たちは高い倫理観に基づき社会への奉仕ができると思います.
> その中から,できることを見つけて動いていくことが必要だと思います.
> 皆さまの活発なご意見をどうぞよろしくお願いいたします.
> 
> -- 
> 横山 広美 YOKOYAMA M Hiromi 博士(理学)
> 東京大学大学院理学系研究科 広報・科学コミュニケーション 准教授
> 〒113-0033 東京都文京区本郷7-3-1 東京大学大学院理学系研究科
> TEL:03-5841-8856 携帯:090-4912-7041
> http://sc.sp.s.u-tokyo.ac.jp/yokoyama/
> 

-- 
加納圭
京都大学物質−細胞統合システム拠点(iCeMS=アイセムス)
特定拠点助教・博士(生命科学)
〒606-8501京都市左京区吉田牛ノ宮町
Tel: 075-753-9784
Fax: 075-753-9785
Email: kkano@icems.kyoto-u.ac.jp

Kei Kano, PhD
Assistant Professor
Institute for Integrated Cell-Material Sciences (iCeMS)
Kyoto University
Yoshida Ushinomiya-cho, Sakyo-ku, Kyoto 606-8501, Japan
Phone: +81-(0)75-753-9784
Fax: +81-(0)75-753-9785
Email: kkano@icems.kyoto-u.ac.jp