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Date: Wed, 19 Mar 2014 15:36:17 +0900
From: Mikihito Tanaka <steman@waseda.jp>
Subject: [scsj:00283] ご案内:関東支部勉強会「英科学者はどのようにTokyoの核パニックを防いだのか?」
To: member@scicomsociety.jp
Message-Id: <02B27421-7778-46ED-98AF-E177608EE844@waseda.jp>
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X-Mail-Count: 00283

皆様:

直前の連絡になってしまって申し訳ありません。
3月の関東支部勉強会のご案内をお送りします。
講師の先生からは刺激的なタイトル・内容を頂いております。皆様、ぜひ議論にご参加下さい。

----------------- 以下転送自由 -----------------
科学コミュニケーション研究会
第24回関東支部勉強会

◆日時:3/24(月)18:30-20:30
◆場所:東京大学理学部1号館206号室
http://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/cam01_06_01_j.html

◆ゲスト:小出重幸氏(日本科学ジャーナリスト会議会長, 元・読売新聞社編集委員)

◆講演タイトル:「英科学者はどのようにTokyoの核パニックを防いだのか?」
◆講演要旨:
 2011年3月11日の福島第一原子力発電所事故は、日本の原子力行政と原子力技術業界の信頼を根底から崩壊させました。市民への情報の開 示、メッセージの伝達に失敗、市民の混乱という極めて深刻な事態を招きました。それは、核燃料溶融(メルトダウン)を2か月も開示せず、核物 質拡散予測システムSPEEDIの情報を公開せずに周辺住民の被爆と混乱を増幅させるなどの失敗に代表されます。
 一方、英国政府は事故後の3月16日に、首席科学顧問が「考えるべき事故最悪予想」を発表。チェルノブイリ事故に比べてはるかに小規模で、 30キロ以上離れたところでは健康被害は心配なく、東京から避難する必要はないことなど、明確なメッセージを発信しました。これは日本国内に いた外国人のパニックを防いだばかりでなく、日本政府の信頼失墜を食い止める働きも果たしました。それを裏付けるように、英国科学顧問の発表 後、東京から逃げ出していたフランス、イタリア、ドイツ、米国などの外交官、ビジネスマンなどが一斉に日本に戻ってきています。
 「Authorityはまず、科学的アプローチに基づいた明確なメッセージを発信しなければならない」という英国のコミュニケーションは、 日本政府とは全く逆向きの思想で発信されたものでしたが、両国の違いを対比させながら、これからのPublic Communicationの方向を考えます。
 3月16日は、英国首席科学顧問が「安全」を伝えた日であると同時に、天皇陛下が国民へのメッセージを通して「安心」を伝えた日でもありま した。この実例を手がかりに、思想、生活文化、そしてScientific approachとは何かを、一緒に討論できればと思います。

【主催】
科学コミュニケーション研究会 関東支部有志

【問い合わせ先】
科学コミュニケーション研究会
第24回勉強会 運営担当
田中幹人
mikihito.tanaka@gmail.com


-------お知らせ-------
※2013年3月25日に引っ越しました。メールアドレスも変更になりましたので、御手数ですがアドレス帳等を変更頂ければ幸いです。
※※もうすぐm-tanaka@...の旧メールアドレスは受信出来なくなります。

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田中幹人  Mikihito TANAKA, Ph.D.
早稲田大学大学政治経済学術院 ジャーナリズム・コース 准教授
 (社)サイエンス・メディア・センター* リサーチ・マネージャー
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〒169-8050 東京都新宿区西早稲田1-6-1 1号館504号室
Tel/Fax: 03-3208-0421/内線:71-3431
Email: steman@waseda.jp
Official Website: http://www.waseda-j.jp
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