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Date: Wed, 21 Jan 2015 17:19:52 +0900
From: TAKANASHI Naohiro <naohiro.takanashi@emp.u-tokyo.ac.jp>
Subject: [scsj:00320] 天文教育フォーラム「トランス・サイエンス時代の天文学」(3/18開催)
To: member@scicomsociety.jp, tenpla@tenpla.net
Message-Id: <54BF6128.5070307@emp.u-tokyo.ac.jp>
X-Mail-Count: 00320

みなさま

高梨@天プラです。

天文教育普及研究会では、日本天文学会と共に「天文教育フォーラム」を
年に2回開催しています。毎回、天文学と社会の間にあるテーマを取り上げ、
学会内外から人をお招きし、一般に公開する形で議論を行っています。
(私は担当委員のひとりで、企画をやってます)

次回のテーマは、「トランス・サイエンス時代の天文学」です。
2012年以降、天文教育フォーラムでは

 2012年春「科学コミュニケーションと天文学」
 2013年春「天文学は社会をリードできるか?」
 2014年春「社会は天文学になにを期待しているのか?」

というテーマを取り上げて来ましたが、科学コミュニケーションに
絡む文脈での現状理解はほどほどに進んだと考え、今のところ
ほとんど議論されていないテーマに踏み込むことにしました。

SC分野からは大阪大学の小林傳司さんにご登壇いただき、天文業界からは
京都大学の磯部洋明さんと、国債天文学連合プレジデントの海部宣男さんに
登壇いただき、天文学分野に出現している、あるいは出現しうるトランス・
サイエンス的課題について議論し、そこから逆に、現代日本において
天文学を社会として推進する意義について考えてみたいと思います。

このセッションについては日本天文学会員以外の方でも無料で
参加できますので、関心のある方はぜひご参加下さい。

高梨

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2015年日本天文学会春季年会 天文教育フォーラム
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■ トランス・サイエンス時代の天文学

 「科学に問うことはできるが、科学(だけ)では答えることのできない」領域
を、トランス・サイエンスと呼びます。例えば牛海綿状脳症 (BSE) や原発事故
など、社会と科学・技術が重なる領域にある諸課題が、トランス・サイエンス的
課題です。これらのトランス・サイエンス的課題が登場してきた背景には、科学
の急速な発展と、人々の生活の科学・技術への依存度の高まりがあります。トラ
ンス・サイエンス的な課題は時代を反映した、未解決の先端課題であると言える
でしょう。
 このような時代背景は、他の科学分野でも共通するものです。天文学分野にお
いても、現代が急速な発展の時代にあることは間違いありません。同時に、天文
教育普及分野の活動も活発になり、人々の生活に近い場所へ天文学が普及しつつ
あります。天文学が社会に浸透し、人々の生活に根ざせば根ざすほど、両者の重
なる領域は拡大し、トランス・サイエンス的な領域が天文学分野でも発生するこ
ともあり得ます。
 今回の天文教育フォーラムでは、トランス・サイエンスとはどのような概念で
あるのか、その考え方が登場した経緯や、そこから生み出される問いを俯瞰し、
その上で、一見すると人々の生活からは遠くにあると思われる天文学分野におい
て、トランス・サイエンス的な課題が設定されうるのかを検討し、それを踏まえ
た天文教育普及のあり方を議論したいと思います。

(講演者)
 1. 磯部 洋明 氏(京都大学 宇宙総合学研究ユニット 特定准教授)
 2. 小林 傳司 氏(大阪大学 コミュニケーションデザイン・センター 教授)
 3. 海部 宣男 氏(国立天文台 元台長 / 国際天文学連合 会長)

■ 開催日時:

 2015年3月18日(水) 17:30-19:00

■ 会場:

 大阪大学(大阪府豊中市)
 (日本天文学会2015年春季年会 A会場)

■ 費用:

 天文教育フォーラムのみの参加の場合、参加費は不要です。
 天文学会年会受付で、その旨お伝えください。

■ 実行委員:

 高梨直紘(東京大学)、篠原秀雄(埼玉県立草加東高等学校)、
 谷川智康(兵庫県立三田祥雲館高等学校)、塚田 健(平塚市博物館)、
 安藤享平(郡山市ふれあい科学館)、石井貴子(京都大学)、大山真満(滋賀大学)

以下、公式サイトです。
http://tenkyo.net/forum/2015-1spring.html

-- 
Naohiro Takanashi, Ph.D.

Project Associate Professor
Executive Management Program, The University of Tokyo
naohiro.takanashi@emp.u-tokyo.ac.jp / +81-3-5841-0923
https://www.emp.u-tokyo.ac.jp/